Bonne dégustation

Selection #004Bollinger × 舌平目

シェフ / Junichi Moriyama[森山順一]

フィロソフィーが響き合う
名門シャンパーニュ・メゾンと 日本屈指のフレンチレストラン

東京・有楽町のアピシウスは、1983年の創業。伝統的な、古典的な、正統的な……などと形容される、フレンチのあるべき姿を示してきた、日本でも指折りの名店です。現在、厨房で腕をふるう森山順一総料理長は、1998年の入社。2013年に副料理長、2024年6月に四代目総料理長に就任されました。このお店のみならず、フランスの美食界で代々受け継がれてきた伝統を、日本において一身に背負うようなお立場……プレッシャーはありませんでしたか?とお訊ねすると、「楽しくやっています」と爽やかな笑顔が返ってきました。「フランス料理ならではのソースへのこだわりを大切にしながら、アピシウスらしさを表現したい」と、森山シェフ。このモットーを常に心に秘めながら、新しいチャレンジに挑む……料理人として、これほど楽しいことは無いそうです。

La Grande Année 2015ラ・グラン・ダネ

「ボランジェというシャンパーニュ・メゾンには、アピシウスとの共通項がたくさんあります。まず、家族的な経営であること。アピシウスもとても家族的な環境で、飲食業界では珍しいほど長期勤務のスタッフが多いのですよ。」
ボランジェもまた、1829年の創業以来、家族経営にこだわり続け、小樽での仕込や熟成など、丁寧な造りにこだわり続けてきました。そうした心構えは「ボランジェ憲章」にまとめられ、メゾンの人びとの心に、常に秘められています。「味わいも、スッキリとキレが良い……などの一時的な流行に乗らず、むしろ真逆な、しっかりとしたボディにこだわっている姿勢も、アピシウスと似ています。こういうシャンパーニュは、とてもガストロノミックで、アピシウスのような伝統的なフレンチとは、とてもよく合うのです。」
たしかに、アピシウスのお料理とボランジェの相性は素晴らしく、アペリティフから魚介、鳥、白系のお肉、場合によってはしっかりとした肉料理にも、思いのほか幅広いマリアージュが楽しめます。「ポートフォリオを増やし過ぎない姿勢も、好感が持てます。あくまでも正統的であることにこだわり、手を変え、品を変え……という感じでないところも共通点です。」

シェフ森山順一
Profile

高校卒業後、故郷宮崎県のフェニックスリゾート(現:ホテル日南北郷リゾート)に勤務。その後知人の紹介により1998年にアピシウスへ入社し、地道に経験を積む。ソースへのこだわりを大切にしながら、アピシウスらしさを表現し、2013年より副料理長に就任。そして2024年6月、総料理長に就任。

Junichi Moriyama

ラ・グラン・ダネの
可憐な泡に合うのは…

そんな森山シェフが「ボランジェ ラ・グラン・ダネ2015」に合わせてくれたお料理は、ドーバー産 舌平目のボン・ファム。
美食家ならば食指が動いてたまらない、フレンチの王道中の王道、というひと皿ですが、手間のかかること、良い素材を揃えることの難しさ、技の難易度の高さ、など諸々の要因から、聞いたことはあるものの、レストランでは滅多にお目にかからない一品。舌平目に詰め物をして、卵黄や白ワイン、バターなどオランデーズ風のソースをかけ、焼き目をつけてグラタン仕立にするのが、基本的なレシピです。森山シェフのソール・ボンファムは、ともすれば重くなりがちなソースを、レモンを効かせて軽やかに仕上げてあるところが魅力の要。魚も、通常の舌平目ではなく、ヨーロッパ屈指のブランドであるドーバー産の肉厚なチュルボー(平目)を用いているのも、美味しさのポイントでしょう。そして厨房を覗かせていただいて感動したのが、オランデーズソースを丹念の上にも丹念に泡立てる丁寧さ。このソースの可憐なほど細やかな泡が、サラマンドラで焼き目をつけると気泡となって平目に纏うのです。

また、アピシウスのプレゼンテーションが素晴らしい。銀のクロッシュをかぶせて運び、お客様の目の前で開ければ、ソースの香りと、焼き目の香ばしさが、テーブルにふわりと広がります。同じタイミングで注がれたラ・グラン・ダネもからも、異なる香ばしさが広がって、早くも香りのマリアージュがはじまるのです。
そして口に含めば、舌の上では、ラ・グラン・ダネのきめ細やかな泡と、丹念に泡立てたオランダーズソースの気泡が相俟って、さらにほどよく火の通った平目が、木目のような身にしたがってほどけていく……これぞ、冬場の季節のフレンチの、正統的なるマリアージュの神髄かもしれません。

森山シェフの言葉で、心に残ったものがありました。
「伝統的、正統派というと、画一的なイメージを持つ方が多いかもしれませんが、長い歴史をひもといていくと、さまざまなことが試みられていて、むしろボーダーレス。かえって自由になるのです。それが、伝統というものの奥深さかもしれません。」

La Grande Année 2015ラ・グラン・ダネ

偉大なヴィンテージの卓越性
凝縮感と寛容さ

ワインの熟成期間と、樽を使うボランジェの醸造テクニックがもたらす、金色がかった煌めき。ミラベル・プラムのアロマに蜂蜜のタッチがあり、ブラックベリー、カシス、チェリー、ラズベリー等の赤い果実の風味がアーモンドの香りとともに弾けます。マンゴーのエキゾチックなタッチが続き、バニラと繊細な木の香りが溶け込んでいます。ふくよか、芳醇で魅惑的、ミラベルのプラムジャムを思わせ、滑らかさと豊かな風味がはっきりしています。フィニッシュにはチョコレートと柑橘類が織りなす心地よい香りと酸味が感じられ、ミネラリティによってさらに長い余韻があります。とても贅沢なワインです。

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